連合東北ブロック『2019男女平等参画推進フォーラム』

 

『多様性と平等』バランスを欠いた現状を修正すべき

 

 連合東北ブロック連絡会は、5月31日(金)・6月1日(土)の2日間、青森県八戸市の「シーガルビューホテル」にて「男女平等参画推進フォーラム」を開催し、東北6県から73名が参加した。
 このフォーラムは男女平等参画推進運動の進展と参加者相互の親睦交流を図ることを目的に、毎年、各県持ち回りで開催している。
 主催県代表あいさつに立った連合青森男女平等参画推進委員会三上雅仁委員長は「男性中心の労働環境からの変革と女性の活躍がきわめて重要となっている今、多様性と平等は現状より効率が良いことを訴え、バランスを欠いた状態から修正することを始めていかなくてはならない」と述べた。
 次に連合総合男女・雇用平等局畠山薫男女平等局長より「男女平等参画社会の実現に向けた連合の取組~男女平等ACTION~」と題し提起され、畠山男女平等局長は「日本は男女間賃金格差が大きい国とされている。勤続年数や管理職比率の差異が主要因となり、仕事の配置配分、教育育成、性別役割分担意識等による偏りが格差という結果で表れている」と強調した。また職場でのハラスメント規制について「ILOの調べで80カ国中20カ国が規制を設けておらず、日本もその中に含まれ、大きな後れを取っている」と現状を語った。

 レイプクライシス・ネットワーク岡田実穂代表

 

 続いて「多様な生き方のある社会~市民の声を政治に~」と題し、レイプクライシス・ネットワーク岡田実穂代表より講演いただいた。岡田代表は「青森ではHIVなど個人情報に関わる病気などを抱える患者を病院内で未だ本名で呼ぶという現状にある。このような人権課題には幅広いフォローが必要とされ、多様な生き方が出来ない社会の原因を追究するため、政治の世界へ挑戦した。行政区が小さくなればなるほど声も届かず、社会的偏見が大きい。この情報格差が大きい青森において、マイノリティ者が立ち上がれる場所づくりをしている」と自身の活動を語った。

 フォーラム2日目、岡田代表より「性とは何か!!各企業・自治体の取り組み」と題し提起され、それをもとに「私たちが明日からできること」と題し、これまでやっている事やこれからやりたい事をテーマにグループ討議に入った。「ユニバーサルトイレの整備」や「採用後の性別変更を認める事」、「制服の選択」や「多様性に対応する就業規則の整備」、「家庭においてもLGBTについて話し合うようにする」など様々な意見が出された。
 最後に岡田代表は「どんな時も当事者がこの場にいるかもしれないと思い、生活・会話をしてほしい」と語った。