2022年労働行政に関する要請

 

労働行政の強化、労働法制の完全履行、コロナ禍での雇用維持を青森労働局へ要請

 

 連合青森は2022春季生活闘争の取り組みの一環として、3月11日(金)に青森労働局に対し「2022年労働行政に関する要請」を行った。

 この日の要請には、連合青森から塩谷進会長、大澤祥宏事務局長の2名、青森労働局からは高橋洋局長の他、各担当部局長4名が出席し行われた。

 要請内容は『労働行政の強化』『働き方改革に向けた監督体制の強化』『外国人労働者が安心して働くことのできる環境整備』『雇用環境』『高齢者の就労促進』『最低賃金』の6分野29項目となった。

 要請書を手渡した塩谷会長は「連合への労働相談において近年、特にハラスメントが多く、また、どこへ相談して良いのかわからず不安を抱えている労働者が多く散見される。労働者が安心して働き続けられる環境づくりのため更なる連携強化が必要であり、ご協力をお願いする」と要望した。

 これに対し高橋局長は「要請書の趣旨を踏まえ、的確な行政運営をはかっていく」と述べた。

 要請内容(抜粋)と青森労働局の回答は以下の通り。

要請内容(抜粋) 青森労働局回答
労働基準監督官や職員の増員 適正な職員の配置について、引き続き実態把握と本省(厚生労働省)へ要望していく

コロナ禍で増大する不合理な解雇を抑制するため労働関係法令の周知と厳正な指導強化

解雇回避のため、雇用調整助成金を活用し事業継続を図るよう、各種支援策の周知につとめる
働き方改革関連法の周知と取り組み支援の強化 次年度からは業種別団体を枠とし、枠ごとの支援を強化していく
時間外・休日・深夜労働の削減や不払い残業の撲滅 違法な長時間労働や不払い残業については監督指導を徹底していく
ハラスメント防止対策強化 パワハラ防止法が今年4月から中小企業においても義務化される。相談から事業主の措置義務違反が疑われた場合は、ヒアリングを行い是正指導を行う
年休5日取得義務化の県内状況の明確化と指導強化 令和3年就労条件総合調査において青森県の取得率は60.2%となり全国56.5%を上回る結果となった。しかし未だ法違反も認められることから指導徹底していく
外国人労働者への母国語による相談支援体制の整備と事業主へ外国人雇用管理指針の周知徹底 多言語化を図りつつ、翻訳アプリを搭載したタブレットを活用していく
新卒者等の地元就職の促進と内定取り消しなど、不利益回避への監督機能強化 内定取り消しの回避に向け事業主へ働きかけると共に、取り消しになった際には個別に就職先の支援を行っていく
産前産後休暇や育児休暇取得時の退職強要や非正規転換など不利益取り扱いへの指導強化

相談の際、氏名を名乗ることを躊躇される方がいる。この場合匿名であっても必要な調査を行っていく

高年齢者雇用確保措置の周知徹底と措置義務違反事業主への指導強化 定年後の継続雇用者であっても正社員との待遇差を設けることのないよう周知・指導を行っていく
青森県最低賃金の引上げと10月1日発効

地方最低賃金が適正であるよう事務局とし、審議日程や発効日の審議も含め、円滑に進められるよう努めていく