JILAF招へい海外労組指導者「ベトナム・ミャンマーチーム」来青

 

 

 

ベトナム・ミャンマーから10名の労働活動家が来青

~県知事表敬やポリテク、ジョブカフェ、障がい者支援施設を視察~

 

 国際労働財団(JILAF)の招へいによる開発途上国若手労働組合指導者「ベトナム・ミャンマーチーム」の10名が、11月12日(月)から14日(水)の3日間来青し、連合青森役員との意見交換や青森県知事への表敬訪問、ポリテクセンターやジョブカフェあおもり、ハローワークヤングプラザ、障がい者支援施設「コロニー協会」の見学などを行い、地方自治体の雇用安定の取り組みや、福祉支援事業の仕組みについて理解を深めた。
 来青初日、ねぶたの家「ワ・ラッセ」にてお囃子体験などを楽しんだ後、連合青森及び事業団体役員との意見交換を行った。参加者からは「組織拡大について目標と達成に向けた策はあるのか」「ミャンマーでは農家を組織化しているが日本では組織化できているのか」「青森県は最低賃金額が低く、労働時間も長いと聞いているが原因は何か。また低賃金で生活出来ているのか」「ベトナムでは人財育成が重点活動の一つとされており、目標を掲げている。次役員育成のため具体的計画と基準を明確化し、分野別専門家の育成を行っている」など様々な質問や各国の取り組みについて意見交換がされた。
 2日目は県知事表敬訪問、ポリテクセンター青森やジョブカフェあおもり、ハローワークヤングプラザの見学を行った。三村知事との懇談では県産リンゴのベトナム輸出について、ベトナムの参加者から「相互的貿易が続くことが、持続可能な関係構築につながる」「ベトナムでは青森県産と偽ったリンゴが出回っている。本物が消費者に届くよう対策をお願いしたい」と述べられた。一方、知事は本県の自然や農林水産物などの写真を手に本県の魅力を紹介。「交流を通じ、より良い形で働ける仕組みづくりにつなげてほしい」と歓迎した。  3日目は「青森県コロニー協会」が運営する障がい者支援施設の見学を行った。一般就労へ移行するための印刷や縫製、クリーニングなどの作業訓練や、重度の障がいを抱える方たちのタオルの袋詰めや菓子箱組立などの軽作業現場を見学した。また、入所し生活介護も利用している方々の居室見学も行った。見学後の意見交換では「自治体からの支援はあるのか。医療費は社会保険適用となるのか」「施設で生活する人はどれくらいいるのか。また利用料はいくらなのか」「医師や看護師は常駐しているのか」「入所者は365日施設で生活しているが、施設運営側の方々の休みは取れているのか」「自国に持ち帰り類似した施設運営に活用したい」など多くの質問や感想が出た。運営側からは「入所者の高齢化と共に障がいも重くなってきている。働く施設ではあるものの生活部分での支援が必要な方が増えてきている」と現状が語られた。